【サメサン2日目】祝・新種記載!激流と寒さを乗り越え、地元の星「Doto gaeli」を撮る

Doto gaeli タイ東部:ラヨーン、パタヤ、サメサンとチャーン島など
新種Doto gaeli

前回の記事で、「エントリー直後のバッテリー切れ」という痛恨のミスを報告しましたが……

今回は違います!

しっかりとバッテリーをフル充電し、予備のチェックも完璧。 気合十分で挑んだサメサン合宿2日目、ついにリベンジを果たしてきました。

しかし、海上でも中でも昨日と変わらない試練(寒さと激流)が待っていました。

機材のセッティングから、苦労の末に撮影した「2026年潜り初め」の成果まで、2日目のレポートです。

決戦の朝は、熱々のカオマンガイから

リベンジに燃える2日目の朝。 まずは腹ごしらえと向かったのは、宿泊したホテルのすぐ横にある人気のカオマンガイ屋さんです。

ホテルのすぐ横にあるヤワラート(中華街)風カオマンガイ屋台の外観
ホテルのすぐ横で見つけた名店。看板の「ヤワラート(中華街)風」という文字に食欲をそそられます。

南国タイとはいえ、1月の朝は意外と冷え込みます。 冷たい風に吹かれた体に、熱々のスープが染み渡る……これが本当にありがたい。

蒸し鶏と揚げ鶏のミックス(パッソム)のカオマンガイと温かいスープ
冷えた体に染み渡る熱々のスープ。蒸し鶏と揚げ鶏の「パッソム(ミックス)」で、ダイビング前のエネルギー充填完了!

オーダーしたのは、蒸し鶏と揚げ鶏の両方が楽しめる「パッソム(ミックス)」。 ジューシーな鶏肉と、鶏の出汁が効いたご飯をしっかり胃袋に収めてエネルギー充填完了。

「よし、これで戦える!」

体も温まり、万全のコンディションで港へと向かいました。

気温も水温も26℃!? ボートコートが手放せない

この日も前日に引き続き、ワラシンにお世話になります。 港に到着し、いざ出航。

しかし、この日は本当に寒かった……。

気温は26℃、そして水温もなんと26℃。

「26℃なら暖かいのでは?」と思われるかもしれませんが、濡れた体で海風を受ける船の上は、水中以上に寒いんです! 南国のタイとはいえ、移動中はボートコートにくるまってガタガタ震えながら寒さを凌いでいました。

サメサンのダイビングボート上で寒さ対策のためフード付きボートコートを着る私(筆者)
気温も水温も26℃。数字だけ見れば暖かそうですが、濡れた体で風を受ける船上は極寒!ボートコートが手放せません。

新レンズの「燃費」と、本気のサイドマウント仕様

そんな寒さの中で震えつつも、機材の準備は怠りません。

昨日の「バッテリー切れ」の教訓。 それは単なる充電忘れではなく、「新しく導入したレンズが、想定以上にバッテリーを食う(燃費が悪い)」という事実への気づきでもありました。

というわけで、今日は予備バッテリーも含めて満タンで挑みます。 この日は3本のダイビングでしたが、バッテリー残量を常に意識し、結果として2本終わったところでバッテリー交換を行いました。

また前日同様に、タンクを左右に2本抱えるサイドマウントで潜っております。

XDEEPのサイドマウントを使用したサイドマウントのダイビング機材セッティング
本日の相棒はXDEEPのサイドマウント。タンク2本のサイドマウント仕様で、残圧を気にせず撮影に没頭します。

エアの持ちが良いこのスタイルなら、残圧を気にすることなく、みっちりとウミウシ撮影に没頭できます。(もちろん、減圧不要限界には気をつけつつ……!)

「エアも電気も十分。あとは撮るだけ!」

ボートコートを脱ぎ捨て、いざ海へエントリーです。

バッテリーは満タン、でも海は…いつもの激流!

「今日は絶対に逃さない」と意気込んで飛び込んだ海ですが、自然はそう甘くありませんでした。

流れが、めちゃくちゃ速い……!

ここではよくあることですが、体を止めているだけで精一杯の激流コンディション。 油断するとあっという間に流されてしまう中で、数ミリ単位の極小ウミウシにピントを合わせるのは至難の業です。

しかも、ウミウシは大体、水草のような「ヒドロ虫」についています。 激流の中、土台となるヒドロ虫自体がブンブンと激しく揺れ動き、さらにそこにクローズアップレンズ**を装着して挑んでいるので、撮影は本当に難しい。普通なら諦めるレベルです。

しかし、今回の新レンズ「FE 100mm F2.8 Macro GM OSS」と、愛機「α1 II (MK2)」の組み合わせはすごかった! そんな過酷な状況の中、ビシバシとウミウシを捉えてくれたのです。

「これだけ高速で食らいついてくれれば、そりゃあ電力消費が早いのも納得……」

燃費の悪さに妙に感心しつつ、テクノロジーの進化に助けられたダイビングとなりました。

ついに会えた!地元の有名人「Doto gaeli」

そんなハードな状況下で、なんとか収めた「2026年潜り初め」の成果をご覧ください。 今回、どうしても撮りたかったのがこの子です。

2026年に新種記載されたばかりのウミウシ Doto gaeli (ドト・ガエリ)
【祝・新種記載】Doto gaeli Caballer, Mehrotra & Chavanich, 2026。今年名前がついたばかり!タイ湾で発見された、我らが地元のスターです。
ヒドロ虫に産卵する新種ウミウシ Doto gaeli (ドト・ガエリ) のマクロ撮影
長約4.5mm。激流に揺れるヒドロ虫の上で、懸命に命を繋いでいました。

このウミウシ、ただのマツカサウミウシではありません。 その名も……

Doto gaeli Caballer, Mehrotra & Chavanich, 2026

そう、「2026」なんです! 今年、晴れて学名がついたばかりのホヤホヤの新種です。

タイ湾で発見された新種で、体長はわずか約4.5mm。 まさにここ、サメサンを含むタイ湾が生んだニュースター。「地元から出た有名人」みたいで、見つけると勝手に誇らしい気持ちになってしまいます。

激流の中、揺れるヒドロ虫にしがみつく4.5mmの小さな星。 この子をバチッと撮れただけで、バッテリー切れのリベンジは完了です!

他にも出会えた!サメサン沖の冬の使者たち

新種以外にも、冬のサメサンならではのウミウシたちが撮れました。

ユビウミウシ属の一種、Bornella sp
サメサン沖の冬の使者。ユビウミウシ属の仲間(Bornella sp)で、このウミウシは5センチぐらいで、お腹がとても太い巨大な子でした。

タイ語だと学名そのまま「ボネラ」と呼ばれるウミウシです。 5センチぐらいあり、お腹が太い巨大な子でした。サメサン沖では冬に会えるレギュラーメンバーです。

ニシキリュウグウウミウシ属の仲間 Tambja sp
サメサン沖の冬の使者。ニシキリュウグウウミウシ属の仲間 Tambja sp。こちらのウミウシも全長5ミリ程度の小さな子です。

可愛さNo.1!久しぶりに会えて嬉しかったのですが、全長5ミリ程度と小さく、撮影はとても難しい子でした。

メリベウミウシ属、Melibe sp
透き通った体のメリベウミウシ属の仲間。

とても巨大になる種類ですが、この子は3センチぐらいの小さな個体でした。

まとめ:最高のスタートが切れました

というわけで、初日のトラブルと寒さ、そして激流を乗り越え、無事に「リベンジ」達成です!

終わりよければ全て良し。 美味しいカオマンガイと、サメサンの海が生んだ新種ウミウシ。 2026年のダイビングライフをスタートさせるのに、これ以上ない相応しい週末となりました。

今年もこんな感じで、タイの海を潜り倒していこうと思います。 本年も「週末弾丸ダイバ〜ず」をよろしくお願いいたします!

コメント

タイトルとURLをコピーしました